築年数の古い瓦棒屋根は塗装して大丈夫?雨漏りを防ぐために工事を見送った現場調査

【築年数の古い瓦棒屋根。本当に塗装して大丈夫?現場調査でお伝えしたこと】

今回お伺いした現場は、昔ながらの瓦棒葺き屋根のお宅です。当初は屋根と外壁を一緒に塗装したいというご相談で、現場調査に伺いました。

屋根の状態を確認すると、築年数もかなり経過しており、私が最初に心配したのは屋根材そのものではなく、その下にある防水層(ルーフィング)の状態でした。

瓦棒屋根は見た目がしっかりしていても、防水の要となるルーフィングは寿命を迎えていることが少なくありません。その状態で塗装工事を行うと、ケレン作業などの工程で屋根材に負担がかかり、結果としてルーフィングを傷めてしまう可能性があります。

さらに軒先などを確認すると、鉄部にはサビが進行し、金属が痩せている箇所も見受けられました。

塗装は見た目をきれいにする工事ですが、このような状態では、見た目が良くなっても防水性能を保証できる状況ではありません。

【「今回は工事をしません」それがお客様にとって一番良い選択でした】

実は、こちらのお宅を調査する約1週間前にも、ほぼ同じ年代・同じ瓦棒屋根のお宅へ雨漏り調査に伺っていました。

そのお宅では、塗装会社さんが約1週間かけて丁寧にケレンを行い、きれいに塗装を仕上げたそうです。しかし、工事完了後すぐに雨漏りが発生してしまい、ご相談をいただきました。

この実例もお客様にご説明し、「塗装をすれば見た目は新しくなりますが、雨漏りしてしまえば結局屋根をやり直すことになり、塗装費用が無駄になってしまう可能性があります」と率直にお伝えしました。

するとお客様から、「では、どうするのが一番いいですか?」とご質問をいただきました。

私は、「もしこれが私の家なら、今回は屋根の塗装は行いません。吹き替え工事の予算を貯め、その時に足場を掛けて外壁塗装も一緒に行います。私なら今回は何もしません。」とお話ししました。

お客様も「やはりそういうことですよね。」と納得され、今回は屋根・外壁ともに塗装工事を見送り、お見積もりも作成しないという結論になりました。

工事を受注することよりも、お客様にとって本当に良い選択をご提案することが、私たち屋根屋の一番大切な仕事だと考えています。

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