








「取れてきた軒天だけ直してほしい」から始まったバルコニー工事
バルコニー補強工事の初日です。
本日は、まずバルコニーを解体し、内部がどの程度腐食しているのかを確認しながら、必要な補強を進めていきます。
こうしたバルコニーの工事で難しいのは、実際に外壁や軒天を剥がしてみなければ、内部の腐食状況が完全には分からないということです。
今回、最初にお客様からいただいたご相談は、
「以前、軒天が壊れて業者さんに直してもらったのですが、またその部分が取れてきてしまったので、そこだけ直してほしい」
というものでした。
しかし現地を確認した時点で、私たちとしては「ここだけを何度直しても、根本的な解決にはならない」と判断しました。
むしろ表面だけを繰り返し補修している間にも、内部では水が回り続け、腐食がさらに進行してしまう可能性があります。
そこで今回は、部分補修ではなく、
バルコニー外壁のカバー工事、軒天の板金工事、アルミ笠木の脱着を含めた工事
としてお見積もりを提出しました。
当然、お客様からすれば、
「ここを直すだけなのに、そこまで大きな工事をしなければいけないの?」
と思われたようです。
そこで、これまで私たちが施工してきたバルコニーの腐食事例や、ちょうど現在施工している別のバルコニー内部の写真などもお見せしながら、
「おそらくこちらのお宅も、内部ではかなり腐食が進んでいると思います」
とご説明しました。
そして今回、実際に解体して内部を確認することになりました。





解体して判明した3か所の雨水侵入経路
実際にバルコニーを解体してみると、やはり予想していた通り、内部ではかなり腐食が進行していました。
ただ、腐食していること自体は想定していたものの、雨水が入り込んでいると思われる箇所は、私が考えていた以上に多く、大きく分けて3か所確認できました。
一つ目は、屋根から流れてくる捨て桟部分の水の出口が塞がれていたこと。
本来であれば外へ抜けていかなければならない水の逃げ道がなくなり、バルコニー内部へ水が回っていたと考えられます。
二つ目は、アルミ笠木の天端部分からの雨水侵入です。
笠木はバルコニーの一番上に取り付けられているため、納まりが悪かったり、防水が切れていたりすると、そこから入った水が内部へ回り続けてしまいます。
そして三つ目が、飾りとして取り付けられている幕板の上部を水が通り、出隅部分から内部へ侵入していたと思われる箇所です。
このように、バルコニーの腐食というのは、一か所だけが原因とは限りません。
表面に現れている「軒天が剥がれた」「外壁が傷んだ」という症状だけを直しても、肝心の雨水の侵入口を改善しなければ、また同じことを繰り返してしまいます。
今回は腐食した部分を速やかに補強したうえで、雨水の侵入経路を改善し、さらに通気を確保しながら、水に強い外壁材で仕上げていきます。
バルコニーは見た目以上に内部で腐食が進んでいるケースが非常に多い場所です。
表面だけを何度も補修しているバルコニーほど、一度内部まで確認することが大切だと思います。