16年前に施工した屋根カバー工事の雨漏り調査、原因は屋根ではなく動物被害でした

施工内容 雨漏り確認
使用材料 シルキーG2
施工期間 2日
価格 5万円
目次

屋根カバー施工後16年目での雨漏り

メンテナンス御依頼の経緯

今回は、16年前に屋根カバー工事をさせていただいたお客様からお電話をいただきました。

ご相談の内容は、「雨漏りしているようなので、一度見に来てほしい」というものでした。

私どもでは、工事をさせていただいたお客様に対して、5年点検や10年点検といった定期点検は行っておりません。
もちろん、これは決して無責任という意味ではありません。

むしろ、工事の時に責任を持って施工しているので、5年、10年で壊れてしまうような工事はしていない、という考えがあるからです。

リフォーム会社さんによっては、定期点検を行っているところも多くあります。
それ自体を否定するつもりはありませんが、私からすると、どうしても次の工事につなげる営業的な意味合いも感じてしまうところがあります。

また、過去のお客様への定期点検にかかる経費は、最終的には現在のお客様の工事費用の中から出ていることにもなります。
そのため、このあたりの考え方については、私は少し他社様とは違う部分があるのかもしれません。

とはいえ、今回のようにご連絡をいただければ、もちろん現場には伺います。

実際に伺った時、最初に私が疑ったのは、雨漏りではなく動物の尿でした。
というのも、屋根に上がって確認しても、施工に異常はなく、屋根材が壊れているような箇所も見当たらなかったからです。

しかし、お客様に詳しくお話を伺うと、かなりの量の水が落ちてくること、そして雨の日にしか起こらないことがわかりました。

お客様も「これは絶対に雨漏りだと思います」とおっしゃっていましたので、私もその言葉を信用し、雨漏りとして原因を探していくことにしました。

水の流れを変える作業

私たちが屋根工事をさせていただいた場合、雨漏り保証として10年の保証書を発行しております。
この10年という期間には理由があります。
屋根は外部にさらされているものですので、10年の間に台風や強風、飛来物などによって、何かしらの不具合が起こる可能性もあります。
そういったことまで含めて、永遠に保証するということは現実的に難しいため、雨漏り保証は10年という形にしております。
ただし、今回のように16年経っていたとしても、屋根に破損や外部要因による不具合がなく、施工した屋根自体に原因があると判断できる場合には、それは私たちの責任として、もちろん対応させていただきます。
まず私が疑ったのは、雨漏りしている箇所の横方向の延長線上に、谷の出口があったことです。
谷から流れてくる雨水が一箇所に集中することで、横向きの屋根材の引っ掛け部分に水がたまり、そこから水が横に流れてしまうことがあります。
私たちはこれを「横走り」と呼んでいます。
その可能性を考え、谷の出口を下の軒先の雨どいまで延長する工事を行いました。
水が一箇所に集中しないようにし、屋根の上を流れる雨水の量を減らすためです。
正直、この工事を行った段階では、これで雨漏りは完全に収まるだろうと思っていました。
しかし、後日また雨が降った際に、お客様からお電話をいただきました。
内容は、「以前と変わらず雨漏りしている」というものでした。
この時点で、谷の出口からの雨水集中だけが原因ではないことがわかり、さらに別の原因を探していくことになりました。

最終手段 屋根をバラし雨漏り箇所を探す

水の流れを変える工事を行い、屋根材も正常に施工されている。
それでも雨漏りが止まらないとなると、次に考えられるのは、屋根の内部で何か不具合が起きている可能性です。

こちらの屋根は3寸勾配という低勾配の屋根でした。
そのため、表面上は異常がなくても、内部で何らかの形で水が回ってしまっている可能性も考え、最終手段として屋根材をばらして確認していくことにしました。

ただし、上から順番にすべてばらしていくとなると、非常に大掛かりな工事になってしまいます。

そこでお客様には、途中で屋根材を横にカットし、原因を確認した後、そのカットした一列だけ新しい板金で仕上げる方法をご提案しました。
その場合、どうしてもその部分だけ色が変わってしまうこともご説明しました。

お客様からも、「それほど大掛かりなことになるよりは、その方法の方が良いです」とご理解をいただき、屋根材をばらして原因を確認していくことになりました。

まず、屋根材を横方向にカットし、一枚一枚ばらしていきました。

すると出てきたのは、粘着層付きルーフィングのタジマ「タディスセルフ」でした。
とても防水性の高いルーフィングです。

この段階で確認した限りでは、どこからも水が回っているような印象はありませんでした。
雨漏りしている箇所の真上でさえ、まったく不具合は見当たりません。

それでは、ルーフィングの下に何らかの形で水が流れ込んでいるのではないかと考え、今度はルーフィングをカットして確認しました。

すると、もともとの屋根材が出てきました。
しかし、こちらも完全に乾いていました。

さらに、その既存の屋根材をはさみでカットし、昔の屋根の下葺き材まで確認しましたが、そこもカラッカラに乾いていました。

実は、この前日にも雨が降っており、この日も雨漏りしたというお話でした。
本当に屋根から雨漏りしているのであれば、どこかしら濡れていないとおかしい状況です。

ここまで来たら、野地板もカットして、天井裏まで確認するしかありません。

野地板を切って天井裏までたどり着くと、断熱材が見えてきました。
漏れていると言われている場所の断熱材を手でめくってみると、なんと動物の糞と尿の跡が出てきました。

やはり、雨漏りではなかったようです。

雨の日だけ水が落ちてきた理由としては、普段は外にいる動物が、雨の日だけ雨宿りのような形でこちらのお宅に入り込み、そこでトイレをしてしまっていたのではないかと考えられます。

また、お客様がおっしゃっていた「かなりの量」という感覚と、私たちが雨漏りとして考える「かなりの量」には、少し認識の違いがあったようにも感じました。
実際には、屋根から大量に雨水が入っているという状況ではありませんでした。

今回、動物の侵入そのものの問題は別で考えていく必要がありますが、ひとまず、私たちが16年前に行った屋根工事が原因で雨漏りしていたわけではないことが確認できました。

その点については、正直なところ、胸をなでおろしました。

復旧作業をし完了

屋根自体には雨漏りにつながる不具合がなかったため、確認のためにばらした部分を復旧していきました。

今回、復旧に使用したルーフィングは、カスタムライトという粘着層付きルーフィングです。
まずこちらをしっかりと貼り、その上から外していった屋根材を戻していきました。

ただし、最後の一列については、原因を確認するために屋根材を切断していたため、そのまま戻すことはできません。
そのため、板金で役物を加工し、切断した一列部分に新しい板金を取り付けて仕上げました。

この部分だけは、どうしても既存の屋根材とは色が変わってしまいます。
その点については、事前にお客様にもご説明し、ご理解をいただいておりました。

今回の費用については、最初に行った谷部分の水の流れを変える工事までは、こちらで無料対応させていただきました。
ただし、その後の屋根材をばらしての確認作業については、もし屋根に不具合がなかった場合には費用をいただくことを、事前にお客様へお伝えしておりました。

その金額として、確認作業と復旧作業を含めて5万円という形でご提示させていただいておりました。

結果として、屋根工事自体に不具合はなく、雨漏りではなかったことが確認できました。
お客様からも、「雨漏りではなかったことが確認できて良かったです」とお話をいただきました。

今回の原因としては、動物が建物内に入り込み、糞や尿をしていた可能性が高い状況でした。
そのため、今後については害虫駆除、または害獣駆除の専門業者さんに相談する選択肢もあることをお伝えしました。

これで、今回の一連の確認作業と復旧作業は完了となります。

ありがとうございました。

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