








| 施工内容 | バルコニー補強、外壁カバー、外壁塗装 |
|---|---|
| 使用材料 | ダンサイディング |
| 施工期間 | 1ヶ月 |
| 価格 | 220万円 |





傷んだ外壁とバルコニーの補修相談
今回のお客様からのご相談は、バルコニーの外壁が剥がれてきていることがきっかけでした。
あわせて、建物東側の外壁一面と、北側の玄関横にある一部の外壁も傷みが激しく、「この壁を何とか補修できないでしょうか」とご相談をいただきました。
外壁の傷んでいる部分については、部分的に補修を繰り返すよりも、既存の壁の上から新しい外壁材を張るカバー工法の方が、見た目もきれいになり、長持ちしやすいことをご説明しました。
お客様にも内容をご理解いただき、東側の外壁と玄関横の一部は、金属サイディングでカバーすることになりました。
一方、バルコニーについては、表面の壁が剥がれているだけではなく、内部の木下地までかなり腐食している可能性がありました。
そのため、「実際に壁を剥がしてみないと正確な状態は分かりませんが、おそらく内部の補強工事も必要になると思います」と事前にお伝えしました。
工事では、バルコニーの傷んだ部分を解体して内部を確認し、必要な補強を行ったうえで、新しい外壁材を施工する計画としました。
また、金属サイディングを張らない部分については、今回お選びいただいたサイディングに近い色で塗装し、建物全体に違和感が出ないように仕上げることになりました。
こうして、バルコニーの補強工事、外壁のカバー工事、既存外壁の塗装工事を組み合わせた内容で、ご成約をいただきました。






バルコニーを解体して内部の腐食部分を補強
今回の工事は、最初にバルコニーの補強を行い、その後に外壁塗装、最後に金属サイディングによる外壁カバー工事を行う順番としました。
バルコニーの補強工事では、既存の外壁を剥がす解体作業があります。先に外壁塗装を仕上げてしまうと、解体時のほこりや汚れで、せっかく塗装した外壁を汚してしまう可能性があります。
反対に、バルコニーの補強後、そのまま金属サイディングまで仕上げてしまうと、今度は外壁塗装の際に、新しく張ったサイディングを汚してしまうおそれがあります。
そのため、まずはバルコニーを解体して内部を補強し、外壁の下地まで施工した状態で一旦止めました。その後、外壁塗装を行い、最後に金属サイディングを張って仕上げるという流れにしています。
実際にバルコニーの外壁を剥がしてみると、内部の間柱などは腐食が激しく、ほとんど強度が残っていない状態でした。
このままではバルコニー全体の安全性にも関わるため、腐食している部分を取り除き、木材を使って補強を行いました。既存部分の強度を保ちながら、傷んだ下地を一つずつ作り直していきます。
今回、内部がここまで腐食してしまった主な原因は、バルコニー上部に取り付けられていたアルミ笠木のジョイント部分にありました。
通常、アルミ笠木の継ぎ目部分には、ジョイントから雨水が入った場合でも、建物内部に入らず外側へ排出できるように、下敷きとなるジョイント材が取り付けられています。
しかし、こちらのバルコニーには、その部材がなぜか取り付けられていませんでした。
そのため、アルミ笠木のジョイント部分などから入った雨水が、バルコニー内部へそのまま入り込んでいたと考えられます。
さらに、既存の外壁は通気工法ではなく、下地へ直接サイディングを張る直張り工法でした。内部へ入った水を外へ逃がすための通気層がないため、外壁材や木下地が水を吸い続け、長い年月をかけて腐食が進んでしまったようです。
内部はかなり弱っており、補強せずにそのまま使用を続けていたら危険な状態だったと思います。今回、外壁が剥がれたことをきっかけに内部を確認し、補強できたことは本当に良かったと思います。








金属サイディングの色に合わせた外壁塗装
バルコニーの補強工事と外壁下地の施工が完了した後、建物全体の外壁塗装を行いました。
今回、外壁に使用した塗料は、いつも採用している日本ペイントの「ファインパーフェクトトップ」です。仕上がりは、光沢のある全艶をお選びいただきました。
今回の色決めでは、先にお施主様に金属サイディングの色を選んでいただき、その色に近い外壁塗料を、お施主様と私で一緒に検討しました。
外壁塗装と金属サイディングでは、使用する材料や表面の質感が異なるため、まったく同じ色にすることは簡単ではありません。それでも、実際に完成した建物を見ると、塗装部分と金属サイディング部分の色がかなり近く、違和感のない仕上がりになったと思います。
軒天には、日本ペイントの「ケンエースGⅡ」を使用しました。ケンエースGⅡは、軒天などに使用されることの多い塗料です。
そのほか、鼻隠しや雨樋などの付帯部分も塗装しています。こちらには日本ペイントの「ファインSi」を使用し、外壁や金属サイディングとのバランスを考えながら仕上げました。
私が日本ペイントの塗料をおすすめしている理由は、長年にわたる実績と、国内で広く使用されている安心感があるためです。
塗料そのものの価格だけを比較すれば、多少高く感じる場合もあります。しかし、流通量が多く、多くの現場で使用されている塗料であれば、万が一、製品に何らかの問題があった場合にも早く情報が集まり、メーカーによる検証や改善につながりやすいと考えています。
長期間にわたって建物を守る塗料だからこそ、金額の安さだけではなく、メーカーの信頼性や実績も重要です。そのため、弊社では日本ペイントの塗料を信頼し、お客様にもおすすめしています。












外壁塗装が終わり、いよいよ最後の金属サイディング工事に入りました。
まずは、アルミサッシなどの開口部周りに両面のブチルテープを貼り、透湿防水シートを施工して防水性を確保します。
その上から木胴縁を取り付け、既存の外壁と新しい金属サイディングの間に通気層を設けました。万が一、内部に水分が入った場合でも、下へ排出し、湿気を外へ逃がせるようにするためです。
バルコニー下の軒天部分については、木下地のみを取り付け、その上から角波板金を施工しました。
この軒天部分には、透湿防水シートや防水テープは施工していません。防水性を高めようとしてシートなどを貼ってしまうと、逆に入り込んだ水の逃げ道を塞ぎ、内部に水を溜め込んでしまう可能性があるためです。
防水は、何でも貼れば良いというものではありません。水が入る場所だけでなく、入ってしまった水をどこから排出するのかまで考えて施工することが大切です。
バルコニーの軒天板金と外壁の金属サイディングが接する部分には、「オーバーハング水切り」を取り付けました。
オーバーハング水切りは、外壁を伝ってきた雨水を軒天側へ回り込ませず、外へ落とすための重要な部材です。この部分の納まりが悪いと、再び軒天やバルコニー内部へ水が入り込む原因となってしまいます。
そして、今回の腐食の最大の原因となっていたアルミ笠木のジョイント部分も改善しました。
本来であれば、アルミ笠木の継ぎ目の下には、入り込んだ雨水を外へ排出するための下敷きとなる部材が必要です。しかし、既存の笠木には取り付けられていませんでした。
そのため、今回は板金を加工して専用の下敷きを製作し、アルミ笠木のジョイント部分へ取り付けました。これにより、笠木の継ぎ目から雨水が入った場合でも、バルコニー内部へ直接流れ込まないようにしています。
すべての役物と金属サイディングを取り付け、無事に工事が完成しました。
今回は、金属サイディングでカバーした部分と、塗装で仕上げた部分が混在する工事となりましたが、近くで見ても大きな違和感はなく、建物全体に統一感のある仕上がりとなりました。
見た目がきれいになったことはもちろんですが、腐食していたバルコニー内部も十分に補強し、雨水の侵入原因となっていた部分も改善できました。
これからは、バルコニーも安心して使用していただけると思います。このたびは、大切なお住まいの工事をご依頼いただき、ありがとうございました。